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消費電力の課題
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今日の半導体設計において消費電力の削減は不可欠です。シリコン・テクノロジの発達により、スイッチングのクロック・スピードが非常に速い数百万個ものトランジスタを1つのチップに搭載することが可能になりました。これにより、エレクトロニクス製品にかつてない水準の性能をもたらした一方で、電力の消費量と配分をどうするかという難問が発生しています。コンピュータ、バッテリー駆動型システム、医療機器、通信機器、および多くの量産民生機器においては、低コストであると同時にバッテリーをより長時間使用できることが求められているため、設計者はこの難問に取り組まなければなりません。
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| パワー・マネージメント |
パワー・マネージメント成功の鍵は、消費電力の自動削減です。これにより、生産性や発売までの期間を犠牲にせずに、計画どおりの消費電力を達成することができます。Power
Compilerのレジスタ・トランスファ・レベル(RTL)とゲートレベルにおけるプッシュボタン式の消費電力削減機能は、シノプシスのGalaxyデザイン・プラットフォームの合成/フィジカル設計フローに完全に統合されています。
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| Power
Compiler |
Power Compilerは、RTLとゲートレベルの段階で自動的に消費電力を最小化します。RTLでは、回路のエラボレーション段階でクロック・ゲーティングを自動的に実行し、消費電力を削減します。ゲートレベルにおいては、設計者の制約条件に基づいてタイミング/消費電力/面積を同時に最適化します。リーク・パワーの自動最適化に関しては、マルチ・スレッシュホールド値ライブラリをサポートしています。Power
Compilerは合成/設計フローとシームレスに統合されており、Design CompilerおよびPhysical
Compilerと同じGUI/コマンド/制約条件/ライブラリを使用します。
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Power
Compiler:RTLの消費電力最適化 |
シノプシスのPower
Compilerは、RTLソースに変更を加えることなくRTLにおける自動クロック・ゲーティングを実行します。これによりRTLソースのテクノロジからの独立性を保ちながら、高速で容易なトレードオフ解析が可能になります。クロック・ゲーティングは、消費電力が重視される設計の多くで手作業により行われている一般的な消費電力削減手法です。Power
Compilerのクロック・ゲーティング機能は、ブロック・レベルで行われる手作業によるクロック・ゲーティングを補完します。この機能では、ロード・イネーブル条件が無効な場合、出力を入力へ循環させるのではなく、個々の同期ロード・イネーブル・レジスタのクロックをゲート化します。Power
Compilerでは、設計者の負担を増すことなく、設計のエラボレーション段階で自動的にこの機能が使用され、実質的な消費電力の削減量はブロックレベルで70%あるいはそれ以上に達する場合もあります。 |
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図1:Power
CompilerによるRTLのクロック・ゲーティング
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| Power
Compiler:ゲートレベルの消費電力最適化 |
ゲートレベルでは、Power Compilerによりプッシュボタン式で消費電力をさらに削減することが可能です。ゲートレベルでの最適化では、タイミング制約に違反することなく、平均で10?20%の消費電力削減を実現します。Power
Compilerは、ユーザーが設定したタイミング、消費電力、および面積に関する制約条件に基づいてプラスのタイミング・スラック、面積、消費電力間のトレードオフを計算します。次に、ユーザーによって指定された面積の制約条件を維持しつつ、タイミング制約条件を満たす低消費電力回路に最適化します。ゲートレベルにおけるプッシュボタン式の消費電力の最適化では、ダイナミックパワーとともに、回路がスタンバイ状態の時の、消費電力の大半を占めるリーク・パワーを削減します。
Power Compilerは、Design CompilerやPhysical Compilerと同じGUI、シェル、合成コマンドを使用しているため、Design
Compilerや既存の設計フローと完全に統合されています。また、Design Compilerが使用する合成ライブラリに消費電力に関する情報が追加されたライブラリを使用します。30社を超えるシリコン・ベンダとライブラリ・ベンダ、そして市販のほとんどのキャラクタライゼーション・ツールがPower
Compiler向けの消費電力情報を生成し、この情報を合成ライブラリに組み込んでいます。 |
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| 消費電力モデリング機能 |
Power Compilerは、堅牢な消費電力モデルを使用して、スイッチング(キャパシタンス)パワー、内部セル(ショート・サーキット)パワー、リーク(スタティック)パワーといった消費電力における3つの要素の見積りと制御を実行します。
一般に消費電力の60〜80%を占めるスイッチング(キャパシタンス)パワーは、負荷容量の充電または放電が行われるとき(つまり、回路内のネットが0から1へまたは1から0へ遷移するとき)の消費電力です。
また一般に消費電力の20〜40%を占める内部セル(ショート・サーキット)パワーは、セルの内部で消費される電力です。内部セル・パワーには、ショート・サーキット(Vdd?グランド)と、内部ネットのスイッチングに起因するすべての消費電力が含まれます。内部セル・パワーのモデルはインターナル・エネルギー・ルックアップ・テーブルの形式で提供されます。この内部セル・パワーのモデルは、入力ピンと出力ピンの状態およびピン間のパワー・アークに基づいて、1つのセルにつき複数のエネルギー・ルックアップ・テーブルもサポートします。
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図2:因数分解により回路のスイッチング率を削減 |
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図3:CMOS回路の消費電力 |
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| リーク(スタティック)パワーは、サブスレッシュホールド漏電、および拡散と基板間の逆バイアスが設定されたp-n接合を経由する電流に起因する消費電力です。リーク・パワーは回路がアクティブでないときの消費電力の大部分を占め、バッテリー駆動型の製品の評価や最適化を行う上で重要な尺度です。Power
Compilerは、ゲートレベルのトレードオフを正確に計算して、これら3つの消費電力を最小にします。消費電力の解析と最適化に必要なライブラリ情報は、ほとんどの主要ライブラリ・ベンダの合成ライブラリにすでに登録されているほか、市販のほとんどのキャラクタライズ・ツールを使用して生成することもできます。この消費電力モデルを使用すると、メモリ、I/O、および複雑なセルの消費電力を正確にモデリングできます。例えば、リードおよびライト・サイクル中のメモリの消費電力は、リード/ライト・モード・ビットの論理値に基づいてモデリングできます。 |
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| シノプシスのパワー・ソリューションのメリット |
シノプシスのパワー・ソリューションは、現在の厳しい消費電力スペックの最適化、見積り、解析、および管理を可能にする強力なツール群を提供します。最先端の低消費電力テクノロジを顧客に提供しようと真剣に考えている設計者であれば、設計の初期段階で消費電力の問題を処理することがいかに重要であるか、容易にご理解いただけることでしょう。設計のすべての段階における消費電力スペックを管理することにより、コストや開発期間に影響を及ぼさずに高性能で低消費電力の製品を開発できるのです。
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