PrimeTime SI
 

シグナルインテグリティ・サインオフ解析ツール

 
概要

プロセスの微細化が進みクロック周波数が高くなるにつれて、クロストーク遅延やノイズ(グリッチ)伝播などのシグナルインテグリティ(SI)の影響により機能的な不具合やタイミング上の問題が引き起こされるようになってきました。このようなSI問題の解決は、今や設計者にとって製品を最短期間で市場に投入するため不可欠となっています。製品の早期市場投入へのプレッシャー、チップの複雑さ、SIが及ぼす影響の管理など、これらの要素すべてに対処するため、正確で高速な、そして信頼できる解析ツールとサインオフ・ツールが求められています。シノプシスのPrimeTime SIは、豊富な実績を持つPrimeTimeをベースに開発されており、SIが及ぼす影響を迅速かつ正確に解析します。

 
課題

130nm以降の設計では、カップリング容量による信号間のクロストークといったSIの影響が深刻な課題となります。SIの影響を十分に考慮しなければ、性能の低下や機能上の不具合、さらには信頼性の問題を引き起こしてしまいます。しかし、SIはタイミングと密接に絡み合った問題であるため、その解決にはタイミングを含めた解析が必要です。SIとタイミング解析は強い相互依存性を持つため、総合的なアプローチで対処することが重要です。
PrimeTime SIはシグナルインテグリティの効果を解析するための効率的で正確な統合環境を提供するソリューションです。

 
Galaxy サインオフ・ソリューション
 
図 2: 導入が容易で操作が簡単なPrimeTime SIフロー
図 3: クロストークによるタイミングの不具合を
ピンポイントで指摘するクロストーク遅延解析機能
 
ソリューション
PrimeTime SIは、フルチップのゲートレベル・シグナルインテグリティ解析とサインオフを目的とするツールで、シノプシスのGalaxyデザイン・プラットフォームに完全に統合されています。PrimeTime SIはすでに豊富なテープアウト実績を誇るPrimeTimeのスタティックタイミング解析(STA)およびサインオフ環境をベースにクロストーク遅延やノイズ(グリッチ)、IR ドロップを正確に解析します。クラス最高レベルの処理速度と容量を併せ持つPrimeTime SIソリューションにより、設計者は数百万ゲート規模のデザインであっても、たった1度のパスでシリコンへの移行を可能にし、製品の早期市場投入を実現することができます。
 
主な特長と利点
  • PrimeTime環境に統合された包括的かつ効率的なSI解析
    SIとタイミング解析に総合的にアプローチすることにより、ノイズとクロストーク遅延がタイミングに及ぼす影響を包括的かつ効率の良い方法でコンカレントに解析することができます。また、単一ツールでコンカレントに解析できるため迅速に結果を得ることができ、設計者の作業効率を向上させます。
  • クロストーク遅延、ノイズ(グリッチ)、IR ドロップの正確な解析
    SI効果はタイミングと密接に絡み合った問題であるため、その両方を考慮した解析が必要になります。PrimeTime SI は内蔵された最適遅延計算エンジンを豊富な実績と信頼性を誇る PrimeTime のSTAエンジンと組み合わせることにより、クロストークとIRドロップに起因するタイミングのズレを正確にモデリングして計算します。PrimeTime SIは大規模なデザインに対するノイズを正確に計算し、検出と伝播を評価する機能も備えています。
  • 導入が容易で操作も簡単
    シノプシスのSTAツール PrimeTimeを拡張した製品であるPrimeTime SIは、導入が容易で操作が簡単です。PrimeTime SIは、使い慣れたPrimeTimeと同一のフローと環境を利用し、コマンドやユーザー・インターフェイス、レポート、属性なども共通化されています。
  • 業界最高レベルの最先端をゆく性能と容量
    PrimeTime SIは豊富な実績を持つシノプシスのSTAテクノロジに基づく製品です。数百万ゲート規模のデザインの解析に対応できる処理容量と、短時間でフルチップ・レベルの解析を実行する性能を備えています。
 
図 4: クロストーク・ノイズ解析がクロストークによる機能違反をピンポイントで指摘
 
その他の特長
  スルー伝播、タイミングウィンドウ、および信号間の論理相関性を考慮し、擬似違反を軽減  
  クロストークの影響を考慮できるInterface Logic Model(ILM)を用いた階層的SI解析機能  
  What-if解析  
  分散型マルチシナリオ解析  
  特定パス解析機能  
  保存と再読み込み  
  適合波形伝播  
  UPF(Unified Power Format)のサポート  
  マルチ・ボルテージのサポート  
  SPICEデッキ出力  
  業界標準であるノンリニア・ディレイ・モデル(NLDM)ならびにComposite Current Source(CCS)
ノイズライブラリのサポート
 
  高速なCCSノイズライブラリ特性解析ユーティリティ搭載  
  シノプシスのGalaxyデザイン・プラットフォームへの統合により迅速なSI収束を実現  
 
Galaxyデザイン・プラットフォームについて
Galaxyデザイン・プラットフォームは、業界最高レベルのシノプシスのツール/IP群を用いて最先端の半導体設計を実現するオープンな統合デザイン・プラットフォームです。業界最先端の半導体インプリメンテーション・ツール群を、ツール間で共通のデザイン・データベースMilkway上で統合したGalaxyデザイン・プラットフォームにより、RTLからシリコンまでの設計工程で、一貫したタイミング・エンジン、SI 解析、共通ライブラリ、遅延計算機能、制約条件、テスタビリティおよびフィジカル検証を用いたデザイン収束フローが可能になります。Galaxyデザイン・プラットフォームは設計期間を大幅に短縮し、インテグレーションに要するコストを削減、先進の大規模半導体設計に特有のリスクを最小限に抑えます。